公開日 2023年09月01日
中南米を中心に、ジカウイルス感染症(ジカ熱)が多数報告されています。
ジカウイルス感染症は、蚊を媒介して感染する感染症です。比較的症状は軽いですが、妊娠中の女性が感染した場合に、胎児に影響を及ぼす可能性が示唆されています。
ジカウイルス感染症(ジカ熱)とは
ジカウイルスは、デング熱およびチクングニア熱と同様、ウイルスを持った蚊に刺されることにより感染します。
アフリカ、中南米、アジア太平洋地域の一部の国で発生しており、特に中南米等で流行しています。
国内での感染報告はありませんが、ジカウイルスを媒介する蚊のうち、ヒトスジシマカは日本のほとんどの地域(秋田県および岩手県以南)でみられます。
また感染したヒトから他のヒトに直接感染するような病気ではありませんが、稀なケースとして、輸血や性行為による感染が指摘されています。
症状
軽度の発熱、発疹、結膜炎、筋肉痛、関節炎、倦怠感、頭痛などが主な症状
感染して全員が発症するわけではなく、症状がないか、症状が軽いため気づかないこともあります。
妊婦の感染について
妊娠中の女性がジカウイルスに感染すると、胎児が小頭症になる可能性が示唆されています。
世界保健機構(WHO)は、妊娠中の女性は流行地域への渡航をすべきでないと勧告しています。
予防法
ジカウイルスに対する特有の薬や有効なワクチンはありません。そのため、蚊に刺されないための対策が有効です。忌避剤(虫よけスプレー)の使用や、長袖・長ズボンの着用のほか、蚊の発生を防ぐため家の周りにあるバケツや空き缶、植木鉢などにある水たまりをなくすよう心がけましょう。また、海外渡航中や帰国後は、性行為でコンドームを使用するなど配慮が必要です。
最新の情報については、厚生労働省ホームページジカウイルス感染症について(外部サイト)をご覧ください。