絹本著色 黒羽城西之図(けんぽんちゃくしょく くろばねじょうさいのず) 市指定有形文化財(絵画)

公開日 2017年05月02日

  • 指定年月日 平成17年2月16日
  • 所在地 大田原市前田980-1 黒羽芭蕉の館
  • 所有者 大田原市
  • 員数 1幅
  • 製作年代 江戸時代
  • 作者 小泉斐(あやる)
  • 大きさ 縦83.3センチメートル 横112.0センチメートル
  • 形状 軸装

黒羽城の南西方向が遠近法で描かれており、那珂川や舟橋・帆かけ船・下河岸・黒羽向町の町並みなども描かれています。遠景のほぼ中央には男体山が配され、富士山も描かれています。

制作時期は天保8年(1837)5月で、同じ黒羽城下を描いた「黒羽城鳥瞰図(ちょうかんず)」(市指定文化財)の制作より4カ月前です。共に黒羽藩主大関増儀(ますのり)の命で描かれたものですが、描法は「黒羽城鳥瞰図」とは異なる手法が用いられており、特に松の描き方や、河川の深さや樹木の緑を強調するための異なった顔料の使い分けが特徴的です。

本図の左下部に「天保八年丁酉仲夏五月二十有五日於観舎蒙 命謹写所臨真景矣、小泉斐」と記されていますが、落款はありません。大関増儀の意向との間に齟齬(そご)を生じたため、本作品は未完となったものと思われますが、そうした経緯によって「黒羽城鳥瞰図」の制作となったのでありましょう。

絹本著色 黒羽城西之図(けんぽんちゃくしょく くろばねじょうさいのず)

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