木造十一面観世音立像(もくぞうじゅういちめんかんぜおんりゅうぞう) 市指定有形文化財(彫刻)

公開日 2017年05月02日

  • 指定年月日 昭和46年2月12日
  • 所在地 大田原市大久保657 道坂観音堂
  • 所有者 道坂観音堂
  • 員数 1躯
  • 製作年代 鎌倉時代
  • 大きさ 像高140センチメートル 肩幅73センチメートル

 弘安元年(1278)の銘のある十一面観音です。

 像背面から地付部まで長方形にくり抜き、「十一面観世音一尊、願主僧良禅、仏師子堯尊、弘安元年同十月日敬白」と一行書きの墨書銘があります。堯尊(ぎょうそん)は地方仏師なのか、詳しいことはわかりません。地元の伝承では、八溝観音と同一の木で、しかも元木で造られたので、姉様観音と伝えられています。

 台座の上にがっしりと腰を据えて、やや太めの足先を衣からあらわして、重々しく立っています。顔貌は素朴で面長なふっくらとした温容で、特に眼は細めで遥か仏世界を見透かしているかのようです。化仏(けぶつ)は、三面が残るのみで、他は失われています。

 御堂は、延享2年(1745)に野火で焼失したため、同5年に現在地に移され、縮小されて建てられました。さらに昭和45年(1970)、腐朽が甚だしかった御堂は、間口2.5メートル、奥行き2.4メートルに縮小されて改築されました。

 

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